二級建築士試験は午後の部に入り、私はまず学科III「構造」に取りかかることにしました。

ただ、一番心配していた午前の学科II「法規」を何とか切り抜けたこともあって、かなり気を抜いた状態で午後の試験に臨むことになり…

というあたりまで前回はお話しをしました。
で、結局はいつまでそんな状態でいたのか、という当たりについて今回は書いてみたいと思います。

■構造力学で我に返る
午後の二級建築士試験が始まった時、私はこんな心境でした。
「時間には余裕があるからじっくりとやるか。どれどれ…」っていう、とてもゆったりとした感じ。

ガチガチに緊張するのはあまり良い状態とは言えませんけど、それでも適度の緊張感はあった方が良いと思います。

でもその時は緊張感が全くありませんでした。
良い言い方をすれば「リラックス」、違う言い方をすれば「気合いが全然入ってない」という状態ですね。

そんなまったりとした雰囲気の中、学科IIIの最初に出題されている「構造力学」の問題に取りかかった訳です。

そして1問目の構造力学問題を読み、そしてすぐに2問目・3問目にも目を通していき…

余裕かましてる場合じゃない!

と思うことになりました。
…早っ。

なぜそう思ったのかというと、「パッと見てすぐに解けそうな問題がなかったから」という単純な理由です。

もちろん「構造力学」は割と難しい問題が多いので、一目見て分かるような問題なんてそうそう出題されません。

消去法で回答を出すことも出来ないので、やっぱり普通の問題よりは難易度が高めではないかと思います。
それはもう二級建築士試験の前から分かっていた事でした。

そんなことは分かっていたのに、何故か試験前には「まあ大丈夫でしょ」という妙な安心感があった訳です。
でも、改めてその現実を目の当たりにして(大げさですが…)、一気に現実に戻されたんですね。

まあ情けない話ですけど。

余裕ぶって問題を読んだ途端「これはマズイ」となって、それから必死になって問題を解いていったという状態ですから。

でも、そうして早めに現実へと戻って来られたのは、多分かなりラッキーなことだったのではないか。
今ではそう思ってます。

もちろん当然の話として、最初からそうした精神状態で二級建築士試験に臨めるのがベストではあるんです。
実際に「計画」と「法規」に関してはそうやってきましたから。

でも私の場合一番心配していた科目をクリアした安心感から、午後までその緊張感を保つことが出来なかったんですね。

でも何とか本番になってギリギリセーフという感じでした。

現実に戻った私は、ようやく無意味な余裕を捨てられたので、それ以降は普段通りに試験を進めていくことが出来ました。

普段通りというのはつまり、学科III「構造」の問題を一問一問慎重に解いていった、ということです。
まあこれが普通なんですけどね。