資格スクールのおかげでようやく本気のスイッチが入った私は、家に帰ってくるとすぐに製図対策を始めました。
頭にくるとか誰かに影響されるとか、外から自分の気持ちが変わった場合には、すぐに行動が必要です。
なぜなら、そういう「熱い気持ち」というのは、長い時間維持することが絶対に出来ないから。
例えば今回の場合。
資格スクールからの電話によってやる気を出した訳ですけど、そんな状態は一週間も続きません。
3日くらい何もしなければ忘れてしまう程度の気持ちなんです。
これは「そんなんじゃ駄目」とかいう次元の話ではなくて、人間の性質だからもうどうしようもありません。
■とにかく練習
そんな自分の性質を分かっていたので、旅行から帰ってきたら私はすぐ机に向かいました。
こんな気持ちになている内に、毎日机に向かう習慣を取り戻さないと…と思ったんですね。
もう時間的にも後がありません。
ここでまた怠けてしまったら、もう確実に二級建築士試験には合格出来ないだろう。
そういう思いがあったので、どんなに仕事が忙しくても帰ってきたら必ず机に向かいました。
もちろんやったのは製図の訓練です。
最初の図面を書き上げるまでには12時間30分かかりましたが、2回目はどうだったかというと…
10時間30分…
さすがに時間は短縮されましたけど、まだまだお話になりません。
少なくともあと7時間程度の時間短縮が必要…と考えると、ちょっともう無理なんじゃないかと思ったりしました。
でも、今出来ることってもう練習しかないんです。
2回目に2時間短縮された時間が唯一の希望。それだけを頼りにどんどん作図をしていきました。
そして3回目の作図では、ようやく10時間を切って8時間と少しで作図完了することが出来ました。
3回目から私は、文字を丁寧に書くことをヤメました。
最初は数字のテンプレートとかを使って綺麗に書いていたんです。テンプレートというのはこんなやつです。
これを使えば確かに数字は綺麗に書くことが出来ます。
でも、それをやってたら絶対時間内に図面が完成しないだろうと思ったんです。
綺麗な図面を描こうとして間に合わないよりも、多少字が汚くても完成図を提出した方が良い。
そう判断したんですね。
もちろん後々時間に余裕が出来れば、テンプレートを使うやりかたに戻すつもりでいました。
まあ多分ないだろうとは思ってましたが。