二級建築士試験の学科I「計画」を、大体予定通りの40分で終わらせた私は、少し周囲を見渡してみました。

じっと見る訳にもいかないのでざっと確認しただけですけど、もう法令集を開いている人が結構いるようです。
いやいや皆さん早いですね。

もちろん1分1秒を争うような競争ではないので、それを見て焦る必要は全然ありません。
まわりを見て慌てたりしないで、ただ今まで積み上げてきた知識をここで出し切れば良いだけ。

なので、2分から3分くらいボーっと休憩をして、今度は学科II「法規」に挑みます。

■時間を意識しながら
「法規」の問題を解くのに与えられた時間は、1問につき約5分。全体で約2時間くらい。

慌てないで法令集を引くことも重要なことではありますけど、時間が充分にあるという思いこみは危険です。
ということで、やっぱりここでも「慌てずに、しかし時間を意識して」ということになる訳ですね。

「法規」に関しては、時間をどれくらいかけられるかで得点が結構違ってくるのではないかと思います。
なにせ回答がしっかりと書いてある資料を持ち込める唯一の学科ですから。

なので、ここはバッチリと得点を積み重ねるしかありません。

今まで法規を勉強してきたのは、毎年どんな問題が出題されるかを頭に焼き付けるという目的もあります。
が、それ以上に重要なのがこれ。

法令集を早く引くこと

回答が書かれている資料を持ち込んでいる以上、じっくりと時間をかければ誰でも高得点を狙えます。
でも、限られた時間の中でそれをやると、高得点の人とそうでない人に分かれてしまうんです。

これは何故か。

まあ理由は簡単で、今まで法令集を引く訓練をどれくらいしてきたのかの差が出るということですね。
「法規は答えが載ってる法令集を持ち込むんだから、特に勉強はいらないでしょ」

まさかそんなことを言う無謀な人もいないでしょうけど、万が一そんな状態で本番に臨んだら基準点には100%到達しません。

仮に法令集を引く訓練をしてない人が本番の試験に臨んだとして、1問ずつしっかりと法令集で回答を確認しながら解いていったとします。

そうすると…

これは予想でしかありませんけど、3時間全部を法規に使ったとしても、恐らく半分も回答出来ないはずです。
3時間で12問。1問につき15分。ひとつの選択肢を調べるのに3分。

これでも頑張った方だと私は思います。

そしてその回答が全て合っていたとして、ようやく基準点ギリギリに到達するくらいのレベルです。
でも全部合っているというのは難しいので、結局は基準点に満たない状態で終わることになる訳です。

もちろんこの仮定だと学科Iの「計画」が白紙になるので、どちらにしても合格はムリですけど。

という訳で、学科II「法規」が法令集を持ち込めるからと言って決して楽な学科ではない、ということを知っておきましょう。

ただし。

逆に考えれば、法令集をしっかりと引けるようになってさえいれば、かなりの高得点が望める学科でもあるんです。

私の場合も、暗記などがない分だけ、あまり苦手とはしていなかったと記憶しています。

そんな私が事前にやったことは、ただひたすら問題を解いて法令集を解いていくことだけでした。
多分これってスクールに通わなくても出来ることですよね。